涙。(短編)
「いいからはやく~。読みたいっ!」とダダをこねる夕貴に…
「じゃぁ、夕貴も手紙書いてよ。私宛てに!」と言ってしまったのは、まさに売り言葉。
そして「書いてやろーじゃん!」と言ったのが買い言葉で…
いつの間にか夕貴は時々考えたりして、ペンを走らせている。
私はじーっと夕貴を眺めているだけ。ただ…すきだなぁ…って思いながら見つめているだけ。
「できた!はい、美香へ。」
「ありがとう……ってか住所不定無色ってなに?」
「家がないですよーってことだよ。知らないの?」
いや…それ…住所不定無職だから。色消してどうすんだよ…
夕貴って本当に漢字弱いなぁ…。