アネキ~Secret Love?~
* * *
「篠山くん…ソワソワし過ぎ!」
甲高い声を上げて背中を思いっ切り叩いたのは
「さっきから時計と携帯、見過ぎ! 見ててこっちがイライラするわ」
クラスの出し物……
《萌えキュン喫茶》の衣装のメイド服に身を包んだ國さん。
誰だよ、
これ提案したやつ
「ちゃんと最後まで役目果たしてよね!」
『…』
「早く執事服着てよ! もうすぐお客さん来ちゃうでしょ」
マジで勘弁してほしい
有り得ない。
男子は執事服とか…
「准~!」
執事服を着こなしスキップをしながら俺の元に来る遊に苦笑する
「ほらよ、お前の執事服」
『はぁー…何で俺が』
「まぁ、まぁ」
執事服を着て表に出ると
………何か視線が痛い
遊が深刻そうに
「准」
と俺の肩に手を置いてきた。
『何だよ』
「……萌えキュン」
『シネ』
いや、
誰か…こいつを殺ってくれ