意地悪な彼。
「んふっ//ぁ…ふあ…」

激しく舌を絡めてくる会長。私は腰の力が抜けていて、立っているので精一杯だった。

「…クス。
腰抜かしちゃって、まだまだガキだね」

「はぁはぁ、かい…ちょ」

「ちょっと、エロイ顔しないでよね」

エロイ顔!?
私は呼吸を整えて、キチンと立ち上がった。会長はニッコリ笑うとポンポンっと頭を撫でてくれた。


「会長!こんなところで…人に見つかったら…」

「口止めするしかないでしょ」

「それに消毒って…」

「ん?ああ…意味分かんなかったの。クラスの女に不意にキスされたから陸の唇で綺麗にしてもらおうと思ってね」


あのじゃらじゃらした女の子にキスされたんだ。会長、やっぱり顔がいいだけあってモテモテなんだなあ。

「さあ…戻ろうか」

会長に前を歩いていってしまった。私はそれに着いていくように追いかけた。プール清掃が始まった。

「ああ、暑い。やりたくないよ」

「ピピー。
口じゃなくて手を動かしてね」

私が泣き言を吐くと司令塔の会長がホイッスルを吹きそう言った。
なんで会長の企画なのに会長はあんな涼しそうな場所で指揮をとってるの…?

「…ひゃっひゃっひゃー」

皆で頑張って擦り落とした物を流すためにホースで上から水をまいたA組の男子。

「…きゃっ!」


私にその水がもろかかり水浸しになってしまった




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