恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
「学校中すごいウワサだよー。
 レンと戸城がデキてるって」
「ふうん……」

俺は適当に答えた。

俺が戸城と噂になろうと、

本当のことだからいいのだ。

それよりも朝の黄色い声を

聞かなくて済むのも良いことだし。

「なんだよ、素っ気ねえな……、
 でもホントなんだろ?」
「うるせえ」

久しぶりに俺に怒られて、何故か

嬉しそうな表情でシンゴは言った。

「うん。いつものレンに戻った」
「は?」
 
俺がきくと、シンゴは笑ったまま、

「だってさ、今まで悩んでた
 みたいで元気なかったじゃん。
 だから、俺は嬉しいの」

シンゴの言葉で俺は気付いた。
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