恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
そんな誘い、いきなり

来るとは思わなかった。

それでも断るのも

不自然なので俺は、

「分かった」

とだけ答えた。

戸城はホッとしたような

笑顔を見せて言う。

「あたし、嫌われてるんだと思った。
 なんか、素っ気無いし」
「あっ……、ごめん」

俺が謝ると、戸城は笑顔のまま、

何も言わなかった。

そして俺は戸城を家まで送ると

自転車を自宅までとばした。

気分的にスカッとしたい

気分だったのだ。

でも俺の気分は少しも

晴れなかった。

「ただいま」
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