恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
家に帰ると、今日は誰も出迎えては

くれなかった。

でもその代りに俺の好きな

カレーの匂いがして、食欲をそそられた。

「ただいま……」

リビングにまず顔を出す。

すると、母がカレーを4人分机に

並べていた。

「おかえりー。今日は
 お父さん早いんだって」
 
ニコニコしながら母が言った。

父は何か大事なプロジェクトが

あるらしくて、いつも帰りが遅い。

俺は母に笑顔を返すと、

すぐに部屋に行って制服から

部屋着に着替えた。

部屋を出ると、アイの部屋の

ドアをノックして開けた。

「ア~イッ」

アイは明後日にテストがあるらしく、

勉強をしていた。
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