恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
俺たちは取り敢えず西口から出て

この辺りで一番大きなショッピング

センターに向かった。

歩きながら戸城は言う。

「関山君ってさ、兄弟とかいるの?」
「いるよ。中3の双子の妹が1人。
 そっちは?」

「あたし、一人っ子なの。ていうか、
 関山君、双子だったんだ、きっと
 可愛いんだろうなー」

戸城が笑顔でそう言った。

俺は否定も肯定もせず、同じように

笑顔でいた。

本当は、惚れてしまうほど

可愛くてしょうがないのに。

そしてすぐにショッピングセンターの

看板が目に飛び込んできた。

「じゃあ……、2階から見に行こうか」
「了解」
< 37 / 62 >

この作品をシェア

pagetop