恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
「あのさ……、関山君」

俺が水を飲んでいるときに

戸城は言った。

2人の食べたラーメンの

器はすでに店に返却して

ここには無かった。

「関山君の好きな人って誰?」
 
思わず俺は水を吹きだしそうだった。

あまりにも突飛な質問だった。

俺は、戸城が好きだから、こうして

デートだってしているのだ。

それなのに何故こんな質問を

するのだろう。

もしかしたら、戸城は分かっているの

かもしれない。

俺が本当に好きなのは

戸城じゃない事を――。

「何言ってんだよ。
 カナに決まってんだ「誤魔化さないで」

俺が笑いながら言うと、戸城は

真剣な顔をして言った。
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