恋(Ren)&愛(Ai)~叶わない恋~
この時の俺は一体どう思ったのだろう。

今は記憶が全然ないけど、あの時は

きっと子供ながらに何かを思って

いただろう。

新しい父と母だ、と言われたの

かもしれない。

でもその時は、そんなことすら

知らなかったのかもしれないな。

などと考えて苦笑する。

もう今となっては関係ないじゃないか。

それから俺は疑問が浮かんで言う。

「どうして今まで嘘なんか
ついていたんだ?」
「レンに肉親がいないなんてあまりにも
残酷だと思ったの。幼かったあなたに
言えるはずが無かった。
でもいずれ、言おうと思ってた」

そんなの、そっちの方がヒドい。

今まで嘘をついていたというのか。
 
「そっちの方が、最低だ」
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