王子様とお姫様
☆天国から地獄
私はそんな2人の側をそっと離れて
校庭の端にある階段まで行きズボンをめくった
「やっぱり…」
膝は予想通り擦りむけていて血が滲んでいた
「痛い〜」
傷を見ると痛さ倍増…泣きそう
そんな私の目の前に人影が見えて
顔を上げると
汗だくの愛武が立っていた
「大丈夫か?」
「愛武ぅ〜!!」
「どしたん?
膝擦りむいた?」
「うん…痛いよぉ〜」
愛武を見た瞬間涙が溢れた
「泣くなよぉ〜(笑)」
そう言って私の頭を
“ポンポン”
って撫でてくれる
優しさにまた涙が溢れる
みんな私の心配なんてしないのに
愛武は私の心配をしてくれる
それが嬉しくて嬉しくて仕方ない