王子様とお姫様



「なっななな何でもない」


こんなチャンス二度とないかもしれないんだから


落ち着いて対応しないと……



ていうか……手はどうすればいいのっ!?


膝立ちした私に愛武が抱き着いてるから


私が手を回すとしたら愛武の頭しかなくて…

そしたら自分の胸に押し付ける形になっちゃうし


どうしよっ…


腕を広げたままで焦ってると愛武が笑い出した



「超動揺してんじゃん(笑)

まさか俺がこんなことするなんて思ってなかったんだろ?」




「そっそんなことないもん」



「心臓バクバクだけど?」




「ギャー!!」


愛武の耳が私の胸に




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