でも、やっぱり、好きです。
岩嶋さん


「おい、篠崎!これ!届けてきて!」



パソコンで事務処理しているところに、坂井課長から声をかけられた。


「あ!はい、了解です!」



パソコンにロックをかけて…、急いで書類の入った封筒をカバンにつめて…、ジャケット持って…念のために折畳みの傘!




ホワイトボードの『篠崎しほり』の所に、青昂商社と書いて事務所を飛び出す。





「傘持ってきて良かった…」

空は今にも降り出しそうな雲におおわれている。



今日着ているジャケット、先週買ったばかりだし濡らすわけにいかないでしょ…。


社員通用口から外に出て地下鉄に急ごうとしたとき…





「おいっ!篠崎!!」


悪魔の声が聞こえた。





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