でも、やっぱり、好きです。
もちろん雑用だけではなくて、商談にもついていくし、営業もする。




そして、これから会う青昂商社の向井さんは、大事なお取引先の一人。


明日は、大事な商談のプレゼンをする相手なのだ。

と、言ってもプレゼンするのは私じゃなくて課長と岩嶋さんだけど…。
一応私はアシスタントとしてついていく。




「商品開発グループ1課の向井さんお願いしたいのですが。」

岩嶋さんは、受付嬢に軽い笑顔を見せながら話しかけている。

あ〜あ、無駄に笑顔なんか見せちゃって…。

カッコいいからなぁ…岩嶋さんは。
目は涼しげできりっとしているし、鼻筋も通ってる。
背も高くて、180センチぐらいかな?
なので社内にも結構ファンはいる。本人は知らないだろうけど。




受付嬢は向井さんに呼び出しの電話をしながら、メモを書いている。


「今、向井が参りますので、そちらでお待ちください。」

と、やわらかい笑顔を見せながら岩嶋さんにメモを渡す。



仕事のメモ?

…んなわけないか…。

きっと、アドレスと番号がかかれたメモなんだろうなぁ。



あ〜、岩嶋さんもにこやかに受け取っちゃって…。

帰ったら、部署のみんなに言いふらしてやろ〜っと。







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