明日のキミへ
館内を抜けると誰もいない静かな廊下に出た。

まぁ映画だから音がでかいんだろーな。

少し進むと係員さんが2人居て、

そこを抜けるときにちょっとした手続きをした。

「あの。。。トイレいいですか?」

「あ。はい、チケットを拝見いたします。」

あたしわスクバからチケットを取り出し、それを見せて「どうぞ」といわれたので通り抜けた。

トイレからでると飲み物を持った高校生がいた。

少しきになったからさりげなく顔をのぞいてみた。

「瑞貴。。。君?」

あたしの声に反応して顔を軽くあげた高校生わ確かに瑞貴君だった。

「おぅ。どーした?」

「え。なんかあの映画あたしあんまり感動できなくて。。。泣いてない人が館内であたしくらいで、ちょっとその場に居たくなかったから出てきちゃった」

「そっか。」

「。。。うん」

「まぁ俺もだけどね、」

軽くほほ笑んだ瑞貴君の顔わ爽やかで、なんか涼しげだった。

「瑞貴君、ほんとわ見る前から興味なかったんじゃないの?」

「まぁな。ってか君つけんなって」

「あ。そうだった」

「下の階にある喫茶店でも行くか」

そういって歩き始めた瑞貴にあたしわ声をかけた。

「映画わ。。。?」

「興味ねーのなんて見てるより話してる方が楽しいだろ?」

振り向いたあの笑顔。

少しだけ風になびいた茶色の髪。

あたしわずっとこの笑顔を見ていたいと思った。



< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop