黒のA【GAULOISES番外編】


「あのさぁ〜、そんなに自分の音楽に自信無いんだったら、もうバンドなんて辞めたら?」


「ウルセーッ! 俺には俺のやり方があるんだ! 自信が無いからじゃねぇっっ」


「弱いヤツほどよく吠えるってな」と呟いて、煙草の煙を敦士の顔に直接噴きかける。


むせかえる敦士の胸ぐらをもう一度掴んで、引き寄せるとやたらに低い冷たい声でゆっくりと云った。





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