俺様が愛するお姫様。





だからとことん言わせてもらうよ。



「サナがいるでしょ?あなたたちの子供はサナだけだったじゃない。あたし達は映らなかった。あたしはサナ、大嫌い。顔もみたくない。もちろんあなたたちに対しても同じ。もう顔も見たくないの。だからあたしを憐也のものにしていいでしょう?」




最後の思い…



「本当はあたしだってサナみたいに、愛してほしかった。お母さんみたいに愛情いっぱいで育ててほしかった。でももうそれもとっくに冷めたよ。あたしはもうあなたたちの子供ではないから。だから結婚を認めてください。」

「僕からもよろしくおねがいします。」




最後までお母さんは口、開かなかったね。



別にいいけど。



残念とか思わないし。



さっさと送り出してよ。





「……わかった。」


「ありがとうございます。言っときますけど、孫の顔とか見せにくるつもりはないですから。もうあなたたちとは関係ない。」


「わかっている。卒業までのお金は明日にでも振り込んでおく。」




そう。


一応ありがとうございました。





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