愛されて
それは…突然だった。

始業式の途中、校長先生が
「2学期も頑張るように…」
とか何とか話していたかと思うと。

急に…

「皆さんに悲しいお知らせがあります…」
と言い出した。

“悲しいお知らせって何だろう?”
みんな不思議な顔をしていた…


「実は昨日、学校の相談箱に…手紙が入っていました。そこには、いじめられていることがかかれていました。部室にも閉じこめられたと…」

クラスのみんなの視線が私に集中しているように感じた。

「いいですか?みなさん、イジメはいけないことです。みんなで、1人の人をいじめる…最低です。これからは…いじめをしないでくださいね」

校長先生の話しはそこで終わった。

何で?
誰が…そんな手紙を入れたの?

一番怒っていたのは生徒指導の先生で。
校長先生の話しの後。

「部室に閉じ込めるなんて…この暑さの中、閉じこめられたら…人がどうなるかぐらい、分かるだろう?実際に閉じこめられた人は…もう少しで死ぬところだったんだぞ!!」

生徒指導の先生の熱いお説教?に…
クラスのみんなはダルそうに聞いていた。

「もっと考えて行動するように…」

それで。
話しは終わった。

体育館から…
教室に戻る途中、聖たちが
「あいつ、ちくりやがって…」
と怒っていた。
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