愛されて
「ちょっと、待てよ」
ホームルームも終わり、教室を出ようとしたところ、聖に呼び止められた。

ドアの前には綾が立っていて…
私を帰さないようにしていた。


「お前、チクっただろう?チクるなら、相談箱とか利用しないで、口で先生に言えばいいだろう?」

「そうだよ。相談箱を利用するなんて卑怯だよ」
麻美が言った。

「卑怯者…」
聖が私の体を突き飛ばした。

私は床に尻もちをついた。
立ち上がろうとした時。

聖に…足を押さえつけられた。

立つことができない。


綾がクラスのみんなに向かって。
「ねぇ、みんな知っている?Hをした人って、乳首が黒いらしいよ。見てみようよ…」
と言った。


美希と麻美が私の腕を床に押さえつけた。

「止めてよ!止めて!!」

私は声を上げたけど。
「うるさい…」

と綾にお腹を蹴られた。
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