愛されて
「遥香…」

教室のドアが開いて、入ってきたのは洋平だった。

「洋平…」

私は顔を上げた…

洋平は
「何か…3組ですごいことが起きているって聞いて…」

「………」

「ごめんな…」

「どうして洋平が謝るの?」

「だって…遥香だけにこんなツライ思いをさせて…」


洋平のクラスでも私と洋平のことは噂になっていた。

でも…私と1つ違うことは。
洋平が被害者だってこと。


洋平のクラスでは…

「洋平君があんなブスに何かするわけないじゃん…」

「そうだよね…絶対にあのブサイクな女が洋平君に言い寄ったんだよ…」と。

私が悪いことになっていた。


「本当にごめん…」
洋平が謝った。

洋平の優しさに…
私は嬉しくて。
涙が出てきた。

そんな私を洋平が優しく抱きしめてくれた。
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