愛されて
「何?話って?」

私は聞いた…
屋上には冷たい風が吹いていた…

「あのさ…」
洋平は真面目な顔をしていた…

何だろう?
何を話すの?

「噂のことだけど…」

本当に私は…
噂のことを知らなかった。

「噂って!?」
洋平と話をするのは本当に久しぶりだった。
3ヵ月ぐらい、話をしていなかった…

「あの…お前が…」

言い出しにくそうな洋平。

「お前が妊娠しているっていう噂だよ…」

洋平が髪を前髪をかきながら言った。

洋平が前髪をかくのは…困っているときの癖。

今の洋平は…
噂が本当かどうか分からなくて困っている。

「どうなんだよ?」

「うん…私、妊娠している…」

とうとう言ってしまった…

言わないと誓ったのに。
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