愛されて
「本当にそれで…いいんですか?」

聞いたのはお医者さんだった…

「えっ!?」

「今、赤ちゃんを手離して後悔しないの?」

「しません…」

洋平はきっぱりと言った。

「赤ちゃんが大きくなった時に…あの時、こうしていればよかったと負い目を感じたくないから。負い目を感じたら…赤ちゃんがかわいそうだ」

それが…唯一、洋平の赤ちゃんに対する愛情。


「本当にいいんですね?赤ちゃんが施設に送られても…」

「はい…」

洋平の意志は変わらなかった。
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