愛されて
「遥香はまだ…15歳だから…赤ちゃんを育てていくのはムリだから…赤ちゃんを施設に預けなければいけないの…」

ママの言葉に…

「えっ!?イヤだ!!」

絶対にイヤだった…

「だって…しょうがないでしょう?遥香はまだ15歳…働くことだってできないでしょう?つらいだろうけれど…赤ちゃんは施設に預けた方が幸せになれるの…」

涙が溢れた…

「イヤだよ…だって、赤ちゃんは私が産んだんだよ。痛い思いをして…やっとで…」

赤ちゃんを産んだら。
幸せになれると思っていた。

だけど…
現実は厳しかった。

「あの家で赤ちゃんを育てられないの?私…昼間働くよ…だから…」

「そんなこと…おばあちゃんは絶対に許さないって…遥香が赤ちゃんを連れて家に帰ってくることを認めるなら…ママたちも家を出て行きなさいって言われているの。そしたら…パパだって、仕事もやめないといけなくなるの…」
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