愛されて
「話しって何…?」

おばあちゃんの前にママとパパが座った。

「遥香のことよ…」

「遥香のことって…?赤ちゃんは施設に預けて…あの子は何事もなかったように、女子大付属に通うって決まっているじゃない?」

ママが冷たく言った…

「本当にそれで…遥香は幸せになれるの?違うでしょう…遥香はあの時のあなた達と一緒よ…」

おばあちゃんの言葉にママとパパは顔を見合わせた。

「由香が遥香を妊娠した時、私も亮輔君のお母さんも“中絶しなさい”って言ったのに…あなた達は産むと言い張った。あの時のあなた達と一緒なのよ…」

「もし…あの時、遥香を中絶していたら…由香はそれから、何事もなかったかのように生活できた?」

おばあちゃんの質問に…ママが口ごもった。

「できないわよね。それと一緒よ…」

「遥香が本気で赤ちゃんを育てたいと言っている以上…私はそれを応援してあげたいの…」

「私は反対!!どうして…お母さんは遥香に甘いの?」

ママが言った…
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