愛されて
今日から…私と幸香はおばあちゃんの家で暮らすことになる。

「おかえりなさい…」
私が玄関に入ると、休みで家にいた歩ちゃんが…出迎えてくれた。

おばあちゃんたちが私と幸香に用意してくれた部屋は…リビングの横の日当たりの良い部屋だった。
部屋には…ベビーベッドや紙オムツ、ベビー服が用意されていた。

「ごめんね。急だったから…全部、愛香のおさがりなの…」

歩ちゃんが…申し訳なさそうに言ったけれど。

私は嬉しかった…

その部屋に置かれている物が私たちを歓迎してくれているかのようだった。

私は…そっと幸香をベビーベッドに寝かせた。

「じゃあ…俺はこれで…」

パパが帰ろうとした。

私はパパに言わなくてはいけないことがある…
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