愛されて
幸香が1ヵ月検診を迎えた…

今のところ、幸香は順調に育っている。

そんな時…私のもとに洋平から手紙が届いた。

洋平とは…あの日から会っていない。


『遥香へ
僕にできることは…これぐらいです。赤ちゃんの為に使ってください』

封筒には…3万円入っていた…

「洋平君、毎朝…練習も兼ねて、新聞配達のアルバイトをしているって聞いたけど…」

歩ちゃんが言った…


世間の人は洋平のことを3万円で責任をとったつもりかと怒るかもしれない…

だけど、拓也さんは…

「これから…洋平君はずっと…子どもを捨てた父親という十字架を背負っていかないといけないんだ。一生、子どもを捨てたと自分を責めて…」

と言っていた。

私も…
拓也さんの言葉を信じたいと思う。

だって…
洋平は。
私を愛して…
私が愛した人だから。

洋平は毎月3万円ずつ送ってくれた。
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