愛されて
夏。

昨日で期末試験も終わり、中学生最後の試合まであと2週間。

午前5時30分。
目覚ましがなった。
私は起きて、身支度をはじめた。

今日から朝練が始まる。

綾がバレー部に戻ってきたことで…
聖から何か言われるかなと心配したけど、何も言われなかった…

そして…綾はクラスでは。
存在しないように扱われている…

みんな、綾のことを見ないようにしている…

みんな、綾なんて子は転校してこなかったんだと思って生活している。

部活では…
相変わらず、綾中心にして練習が行われている。
綾が
「次はトスの練習…」
とか言うので、
私たちはそれに従うのみ。

なので…綾と話すこともない。


「おはようございます」

キッチンにおりると、ママが朝食の準備をしていた。

「遥香、こんなに早く起きれるなら…どうしていつも早く起きて勉強しないの?」
朝というのに…
ママの機嫌は悪かった。

「おはよう…」
パパが起きてきた。

「おはよう…」

「遥香、今日から朝練か。頑張れよー」

「うん…」

私はパパに返事した。


パパは私と梨香の教育を全てママに任せている。
パパはママに全て任せているので、ママの教育方法については口出しをしない…

ってか、パパは。
私たちの教育には無関心なのだ。

パパが関心があることは会社の利益をあげること。

おばあちゃんの機嫌をうかがうことの2つだけ。
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