愛されて
家を出ても…
行く当ては見つからなかった。
制服だから…
街中をウロウロするわけにはいかない。
私はーママのママ、おばあちゃんの家に行くことにした。
おばあちゃんの家について、インターホンを鳴らした。
「はーい」
玄関のドアが開いて、顔を覗かせたのは歩香先生だった。
「あっ、遥香どうしたの?中に入って…」
歩ちゃんがそう言った。
学校では歩香先生。
だけど…家では歩ちゃんと呼ぶ。
私はリビングに入った。
リビングでは…愛香が楽しそうに拓也さんと遊んでいた。
「あー」
愛香が私を指差した。
拓也さんが
「遥香ちゃんだよ。遥香ちゃん…」
と言って
「抱っこする?」
と私に聞いてきた。
愛香は去年の4月に生まれた歩ちゃんと拓也さんの一人娘。
歩香はみんなから、とてもかわいがられていて。
見ていて…時々、うらやましくなる。
拓也さんは歩ちゃんの旦那さまで…隣の地区の中学校で体育の先生をしている。
そして…歩ちゃんたちは、おばあちゃんやおじいちゃんと一緒に暮らしている。
私は…リビングのソファーに座った。
「どうしたの?ママとケンカでもしたの?」
おばあちゃんが聞いた。
「うん…部活で帰るのが遅くなったの。それで、塾に間に合わなくて、ママが出て行きなさいって…」
私がはなすと。
「そう…遥香も由香に反論できるようになったのね…」
おばあちゃんの言葉に、私は驚いた。
叱られるって思っていたのに…
「おばあちゃんね、遥香のことがずっと心配だった…」
「えっ!?」
「遥香がいつか爆発するんじゃないかって…遥香は、由香や亮輔さんのお母さんに認められるように一生懸命だったから。部活も勉強も頑張って…」
おばあちゃんの言葉に胸が熱くなった。
「遥香はもっと自分の気持ちに素直になった方がいいよ…遥香の素直な気持ちがママを傷つけても…それは悪いことじゃない。それは遥香が大人になったってことなんだよ…」
本当に…私の素直な気持ちをママにぶつけてもいいの?
ママ、怒るよ…
ううん。泣いちゃうかもしれない…
私が家出して2時間後。
行く当ては見つからなかった。
制服だから…
街中をウロウロするわけにはいかない。
私はーママのママ、おばあちゃんの家に行くことにした。
おばあちゃんの家について、インターホンを鳴らした。
「はーい」
玄関のドアが開いて、顔を覗かせたのは歩香先生だった。
「あっ、遥香どうしたの?中に入って…」
歩ちゃんがそう言った。
学校では歩香先生。
だけど…家では歩ちゃんと呼ぶ。
私はリビングに入った。
リビングでは…愛香が楽しそうに拓也さんと遊んでいた。
「あー」
愛香が私を指差した。
拓也さんが
「遥香ちゃんだよ。遥香ちゃん…」
と言って
「抱っこする?」
と私に聞いてきた。
愛香は去年の4月に生まれた歩ちゃんと拓也さんの一人娘。
歩香はみんなから、とてもかわいがられていて。
見ていて…時々、うらやましくなる。
拓也さんは歩ちゃんの旦那さまで…隣の地区の中学校で体育の先生をしている。
そして…歩ちゃんたちは、おばあちゃんやおじいちゃんと一緒に暮らしている。
私は…リビングのソファーに座った。
「どうしたの?ママとケンカでもしたの?」
おばあちゃんが聞いた。
「うん…部活で帰るのが遅くなったの。それで、塾に間に合わなくて、ママが出て行きなさいって…」
私がはなすと。
「そう…遥香も由香に反論できるようになったのね…」
おばあちゃんの言葉に、私は驚いた。
叱られるって思っていたのに…
「おばあちゃんね、遥香のことがずっと心配だった…」
「えっ!?」
「遥香がいつか爆発するんじゃないかって…遥香は、由香や亮輔さんのお母さんに認められるように一生懸命だったから。部活も勉強も頑張って…」
おばあちゃんの言葉に胸が熱くなった。
「遥香はもっと自分の気持ちに素直になった方がいいよ…遥香の素直な気持ちがママを傷つけても…それは悪いことじゃない。それは遥香が大人になったってことなんだよ…」
本当に…私の素直な気持ちをママにぶつけてもいいの?
ママ、怒るよ…
ううん。泣いちゃうかもしれない…
私が家出して2時間後。