愛されて
「大変、言いにくいんだけど…これ」
歩香先生が携帯を取り出した。

そこには…
“遥香と洋平。密室の部室であっちっち!!”
とか。

“2人は暑い中、愛し合いました。中3でHするなんて…2人ともHだね”
このメールを見た時。
私は歩香先生が来た理由が分かった。

「何ですか?これ…」

洋平が怒ったように聞いた。

「今、学校中でこんな噂がたっているの…」

「変なこと、聞くけれど…ここに書いてあることはデタラメだよね?」
歩香先生が聞いた。

「僕たち、そんなことをしていませんよ」
洋平が否定した。
「だって…私たち、部室から出て行くのが精一杯で…」

私は泣きそうだった。

何で?
こんなめにあうのだろう?

「分かった。先生は2人のことを信じます。夏休みだから…そんなに噂はたたないと思うけれど、しばらくの間は2人のことをからかう人がいるかもしれないけれど気にしないように…」
歩香先生はそう言った。
その日の夕方。
私と洋平は退院した…
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