君と、ずっと。

「雅斗お兄ちゃんは、笑ってた方がかっこいいよ!!」


北斗は笑顔で俺に言った。

あー…俺って小学生にまで心配かけてた…?


「あぁ」


くしゃっ

俺が北斗の髪の毛をかき回したら、北斗は嬉しそうにくすくす笑った。


「ねぇ、優斗お兄ちゃん?」


「何だ?」


「雅斗お兄ちゃんがお姉ちゃんのこと、奪わなかったら…俺が奪っていい?」


ニヤッ

北斗は可愛い笑顔から、悪戯する前のような笑みで兄貴を見た。


「北斗と雅斗より、俺のがいいと思うけど?」


兄貴まで怪しく笑った。

俺たちの裏の顔…いろんな意味でやばくないか?

ま、それが俺たちだけど。


「だから、英里は俺の所有物だっつーの…誰にも渡さねぇよ」


少し上から目線で二人を見た。


「兄貴、俺…まじ、本気になりそうだけど?」


「北斗っ…おまっ、兄貴って…」


俺は慌てて北斗を覗き込んだ。


「この顔、英里姉には秘密な?…ま、俺のモノになったらいくらでも見せてやるけど」


北斗はペロッと可愛く舌を出して、少し甘い声で囁いた。

北斗の知らない一面に、俺と兄貴は唖然…


「お前、それが本当の顔?北斗」


「だったらどうする?」


勝気な笑みで兄貴を見る。


「そりゃ、奪う楽しみ増えるだけ」


「奪えるもんなら奪ってみれば?」


俺は二人にそう言ったけど…一番早い方法は、英里が俺に…惚れることか★
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