詩音〜utaoto〜




「……じゃねえし」


「え?」


「補欠じゃねえし。ちゃんとレギュラーだから!」


「あ、そうだったんだぁ……」




やばい。




そろそろ私にはどうにもできないよ?




と、思っている所に近付く足音。


……バタバタバタバタ




神の救い!!




「詩チャ〜ン!」


「音也」




渡り廊下の向こうから私と同じ色素の薄い髪を風に揺らし、私と同じ目線の高さで駆け寄ってくる。




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