詩音〜utaoto〜
〜2〜




――次の日。




朝食のトーストを食べながら、私は考え事をしていた。


「詩チャン、体調でも悪いの?」


クリーム色のエプロンをした母が心配そうに私の顔を覗き込む。


「大丈夫だよ」


私は笑ってそう答えた。


「昨日、夕方に寝たから寝過ぎて寝ぼけてるんでしょ?」


音也が私をからかう。


「そんなんじゃないよ」


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