詩音〜utaoto〜




「ねぇ、詩チャン?」


「何?」


「夏のコンクールの曲決まった?」


「あぁ〜〜」




思わぬ音也からの質問に私は口を濁す。




「まだ決まってないの?」


「まぁ、それなりに考えてはいるけど。音也は?」


「僕?僕はほぼ決まったよ。今日からレッスンでその曲やる予定なんだ」


「ふ〜ん」




私はまるで興味がないような振りをした。




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