秘密のアイドル～仮面ｶﾌﾞﾘﾉｵ姫様～上

しょうがない、妥協に妥協を重ねて、裏庭のベンチでお昼寝でもしよ。


教室を出て裏庭に向かう。


中学の頃って裏庭によく行ったけど、この高校の裏庭ってあんまり日が当たんなくて入学してからまだ1回しか行った事がなかった。


柔らかい土を踏み、夏になったばかりの青く泳ぐ葉っぱを見上げる。


意外といいかも。


やっとベンチまでたどり着いた、と思ったのら人がいた。


まじで!?ここもｱｳﾄ?


と思っていたらよく見ると寝てる


しかも


「……楓??」

黙祷してるの??


「あ、……ゆーき……おはよ」



なんか今日の楓ちがくない??


色っぽいってか、ぅーん、なんだろ?


「おはよ」

ってアタシも返したら独特の楓のタレ目が笑った。



……喋りづらい


なんかすっごく見つめられてる気がする。

自過剰??