秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~上
……緋山匡、だ……。
「緋山匡クンだ。じゃ、自己紹介して。」
一生懸命しゃべる担任の声もクラスメートの声で聞こえない。
担任も可哀想に。
そりゃ突然人気NO.1の俳優がクラスメートですって言われりゃ誰だってビックリするわな。
少し静かになった教室で初めて緋山匡が口を開いた。
「自己紹介なんて必要ないだろ。とりあえず、よろしく。」
よろしく。って言い方が余りにセクシィーで不覚にもトキメキそうになってしまった。