空へ…

単車


「そうかな…?」

意外なキャラだなと言われて動揺している自分がいた。

「それより。あおい高にどうやって行くつもり」
棒読みみたいに言った。

「…走っ…」
「ばぁぁぁぁっか」

長い長い「ばか」が
愛しく思えた。

「とばすから。来いよ」

もしや…と思った。


────…やっぱ

単車のエンジンをいれた。
ブォォォ…

「あおい高だろ?」
「…あ…?え…うん」

「…………とばすぞ」
そうにやついて
とばした。信号も飛ばす彼の背中に必死にしがみついた。
…つめたい。
なんだろう…
…たりないよ


「ん?何かある?」
「…ん!?え何も」

顔をあげれば
あおい高校だった

< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop