男装ホスト.Lie ~私の居場所~
慎「…捺生?今どこに居る?聞いたら電話ください」
何度目かの留守電にメッセージを吹き込む。
今日の客の入りはそう多くもなく、早めに店を切り上げようかと腰をあげた。
ガチャッ
慎「…」
翔央の心配は勿論している。
けどそれ以上に、捺生が暴走してしまわないかが心配。
そんな事を考えながらフロアに足を踏み入れた。
…が。
慎「…何や、これ」
隼「あ、慎さぁん!」
晴「は、あははははっ」
由「あはっ、壊れちゃってる♪」
雅「由樹…止めろや」
比「由樹も酔ってるな…」
慎「何、どういう状況?」
凌「みんな飲みすぎーっ♪さっきまで良美さん来てたんです!」
慎「ああ」
雅「んで、凄まじくボトル入れてくれはって若いのから潰れてったと」
慎「なる程…」
良美さんというのはこの店を贔屓にしてくれてる社長夫人。
若いのに酒を飲ませるのが好きらしく…
それでこれか。
慎「はぁ…まあもう仕事にならへんやろし、今日は終いにしよ」
凌「やったーっ!」
由「えー!!」
光「?由樹さんは帰りたくないんですか」
由「ううん楽しかったのにぃ…あっ!!せや、はよ帰らなあかんかった☆」
雅「…はぁ」
比「取り敢えず酔っ払い共!片付けせん事には帰れんぞ。ちゃきちゃき動け!」
凌「イタッ!?何で蹴ったんですかぁ!」
隼「邪魔やったからやろー」
慎「ほら、比呂の言う通りや。光輝と凌は裏で大塚と咲を手伝ったり」
光「はい。ほら凌、行くで?」
凌「動けへん~」
比「しばくぞ」
凌「!…動けます」
慎「…はあ」
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