男装ホスト.Lie ~私の居場所~
キッチンに二人で立つ。
一人暮らしにしては、十分過ぎるな。
あれ?由樹さんと二人暮らし?
まあどっちにしろ…さすがはNO.1や。
雅「身体痛くならんかったか?」
『え?ああ、はい。あ、毛布ありがとうございました』
雅「いいえ?あ、冷蔵庫からレタスとトマト取って」
『あ、はい』
冷蔵庫を開けると中は色とりどりの食品が入ってる。
自炊、よくすんねやろか。
『これでいいですか?』
雅「うん。レタス水でさらしてちぎっといて」
『はい。…雅さんて料理よくするんですか?』
雅「ああ。由樹もよう来るしな、アイツ食べ物にうっさいねん」
『一緒に住んでる訳じゃないんだ?』
雅「由樹?うん、アイツは5分位先のマンションに住んでるな」
『そうなんだ~』
雅「翔央は?料理とかすんの?」
『いえ(苦笑)専らうちでは晴樹が作ってくれて』
雅「ふーん…」
あ…
そっか。
晴樹のご飯、もう食べる事もないんだ…
雅「…確かに料理出来なさそうやしな(笑)」
『…なっ!』
雅「料理出来る奴と結婚した方がええで」
『え?』
雅「俺なんて、…どう?」
『…はっ』
思わず雅さんの顔を振り返ると思いがけず近くに彼の顔があった。
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