男装ホスト.Lie ～私の居場所～

慎「…お、お疲れ」



捺「おん。…俺が最後？」



慎「せやな、…帰るやろ？」



捺「うん」



慎「乗せてく」



捺「ほな頼むわ」









…戸締まりをして二人で店を出ると、そこにとっくに帰ったはずの凌が座っていた。
















慎「…しのぐ？」



凌「んぁ？あー、お疲れさまです」



捺「何やってん、こんなとこで」



凌「肉まんとあんまん、どっちがいい？捺生さん」



捺「はぁ？」


















見れば膝の上に紙袋。



中から大量のあんまんだか肉まんだかが覗いていた。
















捺「…どっちも、別に」



慎「…お前それ全部一人で食うんか？」



凌「んーん、捺生さんに一個あげる」



捺「は？いらんわ」



凌「最近ちゃんとご飯食べてます？顔色めっちゃ悪い」



捺「…お前は俺の女房か」



凌「もー、我が儘やな！選ばないならどっちもですよ」



捺「要らんて。腹減ってない」



凌「せっかくええ事教えたろうと思ったのに」



捺「要らん」



慎「ええ事？」



凌「うん。…捜しものの、居場所」













捜しもの…？








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