男装ホスト.Lie ~私の居場所~
『こんばんは!お待たせしましたー。お二人共お久しぶりです』
「ほんまよー!」
『晴樹がもたついてたせいです』
晴「ちょ、俺のせい!?」
「あはは!それより翔くん、体はもう大丈夫なん?」
『あー、はい!もうすっかり。お騒がせしました』
「じゃあ回復祝い♪お酒いれちゃお!」
『わーい!ありがとうございますー』
晴「…」
…あかん。
今は接客中、考え事なんかしたら。
昨日、翔央が帰ってきたことであんなに満たされていた心とは裏腹に、 何故だか上手く話せんくなってしもた。
何でなんやろ。
『あー、ほら晴樹、零れた!』
晴「…え?うわっ!すみません!」
『もー、圭子さん濡れてませんか?』
「大丈夫大丈夫♪」
『もー何ぼさっとしてんねん?俺つぐから貸して』
晴「あ、うん…」
俺、何やってんねん…
あかんなぁ。
「…ふふっ」
『…?何ですか』
「ううん、…ふふっ、何か二人、兄弟みたいだなって」
「あ、確かに」
『兄弟かあ、あ、勿論俺が兄ですよね?』
「ふふっ、勿論」
「うん♪」
晴「…」
きょう、だいみたい?
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