男装ホスト.Lie ~私の居場所~
晴「…ちが、だって…」
比「は?」
晴「だって翔央男やで!比呂さん頭おかしくなったんちゃう!?」
比「…」
あ、あれ…?
変な事、言ったかな…
比「…ドアホッ!」
晴「へっ…」
比「自分の気持ち位自分で管理しとけ!」
晴「だって…男…」
比「男だろうが女だろうが関係あるか!翔央は翔央やろ!」
晴「う、うん…」
翔央が笑ってたら嬉しい。
笑顔の先に、俺じゃない誰かがいたら少しだけ寂しくなった。
一緒に住んでて、一番近くにいたハズなのに、翔央が出て行った時に本当は何も知らない事に気づいて泣きそうになった。
もっと知りたい。ずっと一緒に居たいと思った。
それを言葉にしたら、きっと翔央は困った顔をすると思う。
だから、言わない。
今だけは一緒に居れるから。
だから…
晴「…せや」
比「…ん?」
晴「好き、や俺。…比呂さん!どうしよう!」
比「何が」
晴「俺ずっと自分の事ノーマルだと思ってたのに!えっ、しかも一緒に住んでんのにっ」
比「…」
晴「えーっ、えっ、どうしよ!!顔合わせられへんっ」
比「…じゃあ帰るな」
晴「ここまできて面倒くさがらないでくださいよ!」
比「はぁ…もー帰ってええかな?」
晴「えっ」
比「お前が帰ろうが何しようが勝手やけどな、」
晴「はい?」
比「お前の今日の不自然な態度で翔央は十中八九傷ついてるし、…隣には狼が住んでるやろ」
晴「狼…?…っ凌さん!」
比「攫われんぞ、ほっといたら」
晴「あかん!」
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