男装ホスト.Lie ～私の居場所～

頭が真っ白になって体が動かない。




…と、急に反対側から手を引かれ体が離れた。













『っ…捺生さん』









振り向くとそれは捺生さんで、私は捺生さんの腕の中にいた。



















捺「何してんねん」



凌「え？コミュニケーション取ってただけですけど」



捺「やり過ぎちゃうか」



凌「俺は足りない位ですけど？」



捺「…そう言うのは本人の同意を得てするもんやろ」



凌「そうですか？」




















捺生さんと凌さんとのやり取りが遠くに聞こえる。




ふと、あたたかいものが頬を伝った。


























捺「！…お前、」



『え？』
















そこで初めて、自分が泣いている事に気づいた。








意味分からない。




何で泣くの？












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