男装ホスト.Lie ~私の居場所~




そんなこんなしているうちにすっかり時間が過ぎてしまい、朝に近い時間。




リビングに敷いてくれた布団に横になった時、ちょうど玄関のチャイムが鳴った。




寝室から光輝さんも出てくる。














光「こんな時間に誰やろな」



『…ですね』














再び鳴らされるチャイムに慌てて光輝さんは玄関へ向かった。





















光「……あれ?……と…どうしたんですか?こんな時間に」



「ここに翔央がいるって聞いたから」



光「翔央?確かに居ますけどそれが何か…」



「入っていい?どこにおる?」



光「え、あ…はい、…」




















聞き覚えのある声。




と、足音が近づいてきた。



















『…ああ、比呂さん』



比「無事か」



『?何がですか』



比「光輝。こいつ預かるから」



光「預かるって、…え?何なんですか?」



『え、っと…?』



比「詳しい話はあとでする。翔央、行くで」



『ちょっ…いきなり言われても!部屋着光輝さんのやし着替えんと…』



比「時間が無いねん!」



光「…」



『え、と…』



比「騒がせた、光輝。また後でな、服借りてくで」



光「は、はい」



『あ、ちょっ…光輝さん!いろいろありがとうございました…っ』



光「お、おん…」
















状況が掴めないまま、手を半ば無理やり引かれ、そのまま光輝さんの部屋を後にした。









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