男装ホスト.Lie ~私の居場所~
晴「由樹さーん」
由「うん?」
晴「最後のお客さん帰りはったし、もう閉めようって」
由「そっか☆今日は少なかったねぇ」
晴「そうですねー、まあ休み空けやし……あれ?」
カラン、と音が鳴って客用の扉が開いた。
遅いお客さんかな、そう思ったけど、明らかに違うと分かる。
由「いらっしゃいませ?」
晴「えっと…」
「…」
扉を静かに閉め俺らと対峙したのは、こんな俳優いたよな…って言う全体的に整った【男】だった。
みんなで免疫はついてるハズやねんけど、ついそのオーラに怯んでしまった。
由「お客さんなら、もう…」
「違う」
由「ですよねぇ?」
「こんな店に客として来る価値などないからな」
由「…」
由樹さんの人懐っこい顔が固まったのが分かった。
高圧的なこの態度…
俺の苦手なタイプやな。
由「…じゃあそんな価値の無い店に何の用があって来られたんですか?」
「人を捜しにね」
晴「人…?」
由「えっと、…名前とかは?」
「なぜそんな事を下っ端のお前に教えなければならない」
由「あ゙!?」
晴「ゆ、由樹さん!」
何やねんこの人…
タチ悪すぎやろ。
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