男装ホスト.Lie ~私の居場所~





かくん。



自分の頭が落ちて目が覚めた。





洗濯物はいつの間にか止まってる。



そんなに寝てしまったかな…










…ふと、ぬくもりを感じて横に顔を向けた。









『…え?』



隼「…やっと起きたか」









一気に目が覚める。




スーツ姿で接客仕様の隼人さんが、隣に腰掛けていた。
















『な…に、してるんですか?』



隼「お前こそ。店休んで何してん」



『え…』











そ、そうだ。



私、無断欠勤してる身なんやった…













『す…すみません』



隼「…」



『…あの、隼人さんは、何でここに…』















…いるんですか?



そう尋ねるつもりが、額に伸びて来た隼人さんの手に驚いて口が止まってしまった。






私の前髪をそっと掻き分け、じっと覗き込んでくるその顔は、真剣そのものだった。














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