男装ホスト.Lie ~私の居場所~




『…あれから、私は母とは離れて生活するようになったんです』



隼「…母親、捕まったんか?」



『いえ。…私は施設に預けられて、母は病院へ。それから母に会ってません』











半ば捨てられた、そんな気持ちも大きかった。



…そして、私は辛い記憶に蓋をした――




















隼「…俺、謝りたかった、ずっと」



『え…』



隼「ごめん。…守れなくて」



『そんな―!むしろ、巻き込んでしまって、…すみませんでした』



隼「巻き込まれたなんて、思ってないで。…お前はあの頃の俺には無くてはならない存在だった。知り合わなきゃ良かった、なんて思わない。今も―会えて良かった」



『…隼人さん』



隼「…まあ、そんな散々探してた奴がこんな近くにいるとは思ってもみいひんかったけどな」














ダサいな、って恥ずかしそうに呟く彼に思わず微笑む。



見つけてくれた事に、



不完全な記憶のカケラをくれた事に感謝しながら。













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