男装ホスト.Lie ~私の居場所~




隼「…ほんまは聞きたい事は山ほどあんねんけど」



『…はい』



隼「まあ、急に押し掛けて長居する訳にもいかんから。また今度に持ち越すわ」



『…』



隼「今度、あるよな?」














真っ直ぐな視線に言葉が詰まってしまう。




有無を言わさない目。




けれど、私はもう決めてしまった。















隼「次会う時は質問攻めやからな。覚悟しとき」



『…はい』



隼「さ…。ほな帰ってゆっくりするかな」



『あ、はい。お疲れ様です!』



隼「誰かさんが居ないせいで忙しくてしゃあないねん。…なんてな。はよ戻って来いや?」



『すみません…』



隼「…あほ。ほな、またな」



『はい』




















下まで送ると言う私の申し出に、またすぐ会えるやろと断って隼人さんは帰っていった。




次、なんて望めない事を私は分かっていながら、口にする事は出来なかった。











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