男装ホスト.Lie ~私の居場所~
「七瀬だ」
『七瀬…さん?』
あの日、義父に挨拶に行った日。
振り向いた私の目に映ったのは、見慣れた人物…凌さんだった。
凌「七瀬です。本日から菜穂様のお世話係を。なんなりとお申し付けください」
『え……』
「大学は入学手続きを済ませてある。藤原との話は近々進めるが、籍を入れてもそれ位は最終学歴として無ければな」
『…』
「聞いているのか?」
『…あ、はい』
「ふん…まあ良い。あとは七瀬、お前に任せる」
凌「はい、かしこまりました」
何が起こっているのか、私には分からなかった。
ただ、凌さんが微笑みを浮かべ立っている姿にただ違和感を感じていた。
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