男装ホスト.Lie ～私の居場所～

捺「本当はお前を外で自由にさせてやりたかったけど、それは諦めた。周りに迷惑かけたくないってお前の気持ちも分からんでもない」


『…』


捺「だったら、側でお前の自由を守る」


『…結婚、して？』


捺「せや。こっちに嫁げば少なくとも五十嵐からは解放されるやろ」


『…』












良かれと思って、戻って来たのに。



周りを巻き込まない最良の方法だと。その周り、の中には勿論捺生さんも入っていて。













『だ…駄目です』


捺「俺じゃ不満？」


『そう言う事じゃなくて…自分のせいで捺生さんが犠牲になる事ないですって』


捺「そのままそっくり返す」


『女嫌いなんでしょ？無理しなくて良いですから…』


捺「お前は平気。女って感じ、ないし」


『…』







それはそれで…ショックなんやけど。









捺「結婚って言っても大丈夫や、お前が考える程大した事じゃない」


『…』


捺「納得いかないって顔しとるな。けど、俺は俺の好きにするから」


















…捺生さん優しいから。



そんな事、言ってくれてるんだろうな。



そんな価値、私にはないのに…






















捺「…勘違いすんなよ」


『え？』


捺「同情とかちゃうで」


『…違うんですか』


捺「違う」


『じゃあ、』












じゃあ何で―…














.