男装ホスト.Lie ~私の居場所~
慎「流石に接客で無断欠勤なんて許さへんわ」
笑って言う慎さんの号令で店が開く。
裏、表…
初めて捺生さんに会った時、私が“表”と聞いて明らかに不機嫌になった気がした。
つまり私が接客だと言うことに不満を持ってる、ってこと。
…初対面だったのに?
『…はぁ』
凌「どうかした?」
『あ、いや…』
凌「なぁ、昨日さ。いつの間にか居なくなってたけどどこ行ってたん?」
『え。……友達と会って、て』
凌「ふーん?じゃぁ翔は慎さんの彼女は見なかったん?」
『えっ、あぁ…見なかっですよ!見たかったぁ!』
凌「なぁー。俺も出掛けりゃ良かった」
『はは………』
凌「…」
『…え?』
凌「んーん、何でもない♪」
相変わらず読めない凌さんはほっておいて、雅さんのヘルプにつく。
雅「…あ、捺生さん帰ってきたで」
「え、そうなんだ!どこいってたの?」
雅「分からへんねん、それが」
「何か寂しかったもんね。あっ、途中から翔くんと晴くんが居たから紛れたけど♪」
雅「……何や俺より捺生さんとか翔とかに興味ある感じ?」
「えっ、違うよぉ!」
雅「そうなら、ええけど…」
「ふふっ、妬いてくれたの?かーわいい!」
…とか言って、ちゃっかりシャンパンを入れさせる雅さんは流石だと思う。
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