男装ホスト.Lie ~私の居場所~



凌「私の目的はただ一つ。悠さんの失脚と、そこの位置に成り代わる事。現当主は何もしなくてもその内に逝くでしょうから」







内々に、悠さんの右腕として私に役職を与えられる事が決まっている。



当主に気に入られるだけの仕事をしてきた。結果も出した。



信頼は、十分得ている。









凌「悠さんの足場を崩す為に、菜穂様を利用するつもりはありませんでした。あの偏愛を世間に公表すれば、彼を引きずり下ろす事が出来たとしても社のイメージダウン。それどころか、マスコミはきっと菜穂様…と莉依様の入れ替わり、出生まで遡り面白おかしく書き立てるでしょう」







けれど、このままだと莉依は一生悠さんの支配下に置かれてしまう。



上手く悠さんを失脚させたとして、妹の菜穂様をそのまま据え置くことは出来ない。



と、言うよりもきっと悠さんが菜穂様を手放さない。



本物であればそれでよかった。
けど。












凌「俺は、莉依を巻き込みたくない」









あの子には、こんな汚い世界で生きていて欲しくない。













だから、捺生さん。













凌「力を、貸してください」














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